タップ下穴径の選び方:サイズ別に正しいドリルを選ぶ
タップ下穴は、タップでねじ山を切る前にドリルであけておく穴です。ねじより小さくあけるのは、タップが穴の壁にねじ山を切るための材料が必要だからです。一般的な表では、ねじ山の深さが全体の約 75% 残るドリルを選びます。#8-32 のねじには #29 のドリル(0.136 in)、1/4-20 には #7、M8 x 1.25 には 6.80 mm を使います。タップ下穴径は、ねじが通り抜ける側の大きいほうの穴である通し穴と混同しないでください。どのサイズでも正しいドリルを調べるには、ドリルビット検索を使うか、インチ小ねじまたはメートルねじの表をご覧ください。
要点
- タップ下穴は、ねじ山を切る穴をあけるためのものです。通し穴は、ねじが通り抜ける部材のためのものです。別々の穴で、サイズも違います。
- インチの近道:タップ下穴径 ≈ 外径 − 0.975 ÷ TPI。メートルの近道:タップ下穴径 ≈ 外径 − ピッチ。
- 細目のねじ山は浅いので、より大きいタップ下穴径が必要です。
- タップのメーカーが推奨のドリルを示しているなら、それを使ってください。表によってドリル1サイズ分の違いが出ることがあります。
タップ下穴の役割
タップは穴をあける工具ではなく、すでにある穴の壁にねじ山を切る工具です。その穴は、ねじの外径より小さくなければなりません。ねじと同じ太さなら、タップが切るものがありません。逆に細すぎると、タップが削る材料が多くなりすぎて、ねじ立てが重労働になります。通常の折衷案は、ねじ山の全深さの約 75% が残る穴で、これが標準的なタップ下穴の表の基準です。
よく使うサイズ一覧
| ねじ | シリーズ | タップ下穴径 |
|---|---|---|
| #8-32 | UNC | #29(0.136 in / 3.454 mm) |
| #10-24 | UNC | #25(0.1495 in) |
| #10-32 | UNF | #21(0.159 in) |
| 1/4-20 | UNC | #7(0.201 in) |
| 1/4-28 | UNF | #3(0.213 in) |
| M6 x 1 | 並目 | 5.00 mm |
| M6 x 0.75 | 細目 | 5.25 mm |
| M8 x 1.25 | 並目 | 6.80 mm |
| M8 x 1 | 細目 | 7.00 mm |
同じ直径なら、細目シリーズのほうが必ず大きいドリルになります。#10 では #21 と #25、1/4 in では #3 と #7、M8 では 7.00 mm と 6.80 mm です。細目のねじ山は浅いので、穴を全径に近づけられるからです。
暗算で確かめられる近道
表がなくても、ドリルの大きさは見積もれます。インチサイズでは、外径から「0.975 ÷ 1インチあたりのねじ山数」を引きます。メートルサイズでは、外径からピッチを引きます。0.975 は、穴の両側でねじ山の高さの 75% を取るという考え方から出てきたもので、一般的な表の基になっている慣例です。
- #8-32:0.1640 − 0.975 ÷ 32 = 0.1335 in。表では近い標準ドリルの #29(0.136 in)を選びます。
- #10-24:0.1900 − 0.975 ÷ 24 = 0.1494 in で、#25(0.1495 in)です。
- 1/4-20:0.2500 − 0.975 ÷ 20 = 0.2013 in で、#7(0.201 in)です。
- M8 x 1.25:8 − 1.25 = 6.75 mm なので、標準の 6.8 mm ドリルです。
- M6 x 0.75:6 − 0.75 = 5.25 mm で、これ自体が1つのドリルサイズです。
表にある最も近いドリルに丸めてください。近道は、表の値が妥当かを確かめるためのものです。実際の作業では、表を読んでください。
タップ下穴径と通し穴の違い
ねじで2つの部材をつなぐときは、2種類の穴が必要です。#8-32 の小ねじなら、ねじ山を受ける側の部材には #29 のタップ下穴径(0.136 in)であけ、そのあとタップを立てます。ねじが通り抜ける側の部材には、通し穴をあけます。密な嵌め合いなら #18 です。タップ下穴径はわざとねじより小さく、通し穴はわざと大きくします。一方を他方の代わりに使うと、ねじ山が切れないか、ねじががたつきます。
実用上の注意
- 代用品:3.5 mm のドリル(0.1378 in)は #29(0.136 in)に近い寸法です。わずかに大きいので、表が想定するよりねじ山がやや少なく残ります。
- 表によって差が出ます:同じねじ山でも、2つの公開表でドリルが1サイズ違うことがあります。ねじ山のかみ合い率の取り方がわずかに違うためです。タップのメーカーが推奨のドリルを示している場合は、それを使ってください。
- 止まり穴:必要なねじ山の長さより深くあけて、タップと切りくずの逃げ場を確保します。
- 切削油:金属にねじ立てするときは油をさし、切りくずを折るためにタップを定期的に戻します。
- 木材は別です:木ねじの下穴は別の表に従います。タップ下穴径を木材の下穴に使ってはいけません。
これらの数値の基になるねじ山シリーズは、インチねじが ASME B1.1、メートルねじが ISO 261 で定められています。ドリルのサイズは、ねじ山 75% の標準的なタップ下穴の表に基づきます。数値の確認方法は、出典と方法で説明しています。
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